Private Markets Navigator JP
01.07.2022
2022年 プライベート市場中期見通し
2022年が半分過ぎ、世界経済の見通しはバラ色とは言い難い状況にあります。生活費と金利の上昇がマクロ経済活動の重荷になっています。金利が上昇し、景気の不透明感が続く中、資本市場は不安定な状態が続くと考えられます。バリュエーションは引き続き逆風にさらされる事になり、企業のマージンも圧迫される事が予想されます。企業のデフォルト率は上昇するものと考えられます。不確実性が高まった結果、今年上半期のM&A活動は鈍化し、クレジット市場は新規発行を非常に選別的に行っています。
しかし、プライベート市場投資をサポートする材料も引き続き見られ、企業の現金保有率は高く、利益率は数十年来の高水準にあり、健全なプライベート市場のドライパウダーは、低いエントリー価格での投資機会やセカンダリー市場の投資機会を提供するはずです。
Tina JessopとStephan Schäliは、現在の環境はいくつかの課題をもたらす可能性があるものの、上場市場からプライベート市場への移行は構造的であり、今後も続くだろう、と述べています。このような環境をうまく乗り切るためには、マネジャーはポートフォリオ企業に対して、ハンズオンする事が必要となります。また、より困難な時期を乗り切るために、投資先企業と共に働く起業家的なアプローチと、長期的な変革のトレンドから利益を得るための新しい投資機会を特定する実証済みのテーマ型投資アプローチが必要となります。
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